国の介護保険で受け取ることの出来るサービスは、大きく分けて2つの種類があります。
1つは介護老人福祉施設などの施設に入所して介護を受ける施設介護サービス。もう1つは自宅に居ながら生活の介助を行ったり、自宅から通所施設に通い受けることの出来る在宅介護サービスです。
その中でも、今回は在宅サービについて詳しくご紹介します。
☆ 在宅介護サービスが充実している裏事情
介護保険下の在宅サービスは、施設サービスよりも種類が豊富で、さまざまなサービスの中から各ニーズにあったサービスが提供されています。
これには、国の施設よりも在宅での介護に重きをおく政策方針が反映しています。今後我が国の高齢者数はこの20年間の間にピークに達し、その後は急激に減少していくことがわかっています。現在の高齢者数に合わせ入所施設をたくさん作ったとしても、20年後には必要のない入所施設が山ほど残ってしまうといった状況を避けるための政策ともいわれています。
《 在宅介護サービスの種類 》
在宅サービスにはサービス内容によって、3つの種類に分けられます。それぞれの種類別サービス内容をご紹介します。
@ 自宅にいながら受けることができるサービス |
訪問介護 |
ホームヘルパーが調理、掃除、洗濯などの生活援助、入浴、排せつなどの身体介護を行います。 |
訪問入浴介護 |
浴槽を積んだ巡回車で自宅にて入浴サービスを行います。 |
訪問看護 |
医師の指示下で看護師が医療的ケアを行います。 |
訪問リハビリ |
医師の指示下で理学療法士や作業療法士などがリハビリを行います。 |
特定施設入所者生活介護 |
介護付有料老人ホームなどで生活をしながら受けることが出来る介護サービス |
A 介護をする環境を整えるためのサービス |
福祉用具の貸与 |
車椅子や介護用ベット、歩行補助具など、自立を支援する用具のレンタル |
福祉用具購入費住宅改修費用の支給 |
入浴、排せつ用具などレンタルできない福祉用具の購入費、手すりや段差の解消などの小規模なリフォームにかかる費用の一部負担 |
ケアプランの作成 |
ケアマネージャーによる利用するサービスの計画や介護保険関連の申請代行、利用施設などとの連絡調整 ※ 詳細は、居宅介護支援 |
B 自宅から施設に通いながら受けられるサービス |
デイサービス |
デイサービスセンターに通いながら、日常生活の援助や入浴、食事や機能訓練などのサービスを受ける。 ※ 詳細は、サービス内容・料金 |
デイケア |
老人保健施設、病院、診療所に通い、理学療法士や作業療法士などから機能訓練を受け、同時に入浴、食事などのサービスを受ける。 |
ショートスティ |
家庭の事情によって自宅での生活が困難な場合、短期的に施設に入所して介護、看護師より、機能訓練などを受ける。 |
小規模多機能型居宅介護 |
デイサービスと訪問サービス、泊りのサービスを組み合わせたサービス |
グループホーム |
認知症の方を対象とし、少人数で共同生活を送りながら日常生活や介護や機能訓練を受ける。 |
《 在宅介護サービスの自己負担料は? 》
介護サービスを利用する上で気になるのが費用面。介護保険下の在宅介護サービスを受ける場合は要介護度によって1か月の支給限度額が決められており、その限度額の中で希望するサービスを組み合わせて利用できます。利用者が負担するのは利用したサービス費用の1割か所得によって2割。あと9割・8割は国と地方自治体が負担しています。
その他、福祉用具購入費、リフォーム費用は要介護度に関係なくそれぞれ上限額が定められています。
〈 要介護別限度額 〉
要介護度 |
支給限度額(1か月)
| 自己負担額限度額(1か月) |
要支援1 |
50,030円
| 5,003円 |
要支援2 |
104,730円
| 10,473円 |
要介護1 |
166,920円
| 16,692円 |
要介護2 |
196,160円
| 19,610円 |
要介護3 |
269,310円
| 26,310円 |
要介護4 |
308,060円
| 30,806円 |
要介護5 |
360,650円
| 36,065円 |
〈 福祉用具、在宅改修費負担限度額 〉
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支給限度額
| 自己負担額 |
福祉用具購入費 |
年度毎10万円 |
年度毎1万円 |
住宅改修費 |
一律20万円 |
2万円 |
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